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完璧なホールスラスタシステムを完成させることを目指して

研究課題Challenges

ホールスラスタの設計則構築  

  25kWホールスラスタ開発に向けて,数値解析を用いた数値シミュレーションの開発が東大や阪工大を中心に行われています.この数値解析コードの検証のための実験を行っております.同時に代替推進剤の検討,安定化のための新機構の開発を行っております..


100A級カソード開発                

ホールスラスタの作動には陰極(電子源)が必要不可欠です.25 kW級ホールスラスタでは100Aクラスの電子放出能力を持つ陰極が必要であり,これを満たす電子放出能力を持つ陰極のカソードを開発します.陰極の候補としては従来から使われているホローカソードの大型化とともに,従来の中和器では考えられないほどの長寿命化,立ち上がりの瞬時化が可能な高周波放電プラズマを用いた電子源の開発を目指しております.


スマート電源開発

ホールスラスタは、放電振動が起きやすく、その安定化が課題であります.いつも不安定というわけではなく,適正な制御を行うことで安定な作動条件を維持できます.しかしながら,時間経過と共に安定に作動する条件が変わってきます.そこで,電源自身が自分で判断して安定作動状態を常に保つデジタル制御のインテリジェンス電源の開発を三菱電機株式会社と共同で開発しております.


小型ホールスラスタの開発

低コスト・短開発期間等の利点を持つ超小型衛星が宇宙利用の敷居を下げるブレイクスルーとして注目を浴びている。しかしながらそのサイズの制約ゆえに推進機は搭載できておらず、現状では大型衛星を脅かす存在とはなっていない。今後の超小型衛星の開発において、日本がイニシアティブを発揮するためには小型高性能の次世代推進が必要不可欠である。その候補として、小型ホールスラスタの開発を行っている



プルーム計測

ホールスラスタ下流のプルームが太陽電池パネルとどのような相互作用を起こすのかプルームのプラズマ諸量を計測し,宇宙機の帯電防止や放電とどのような影響があるのか調査してます.



寿命評価システムの開発            

九州大学

ホールスラスタの性能として重要な寿命の評価システムをCSU(コロラド州立大学)のYalin教授と共同で開発する.このシステムには,光学測定法(CRDS法)によって行う.また,ホールスラスタ内部のプラズマ診断やホールスラスタから噴出されるイオンビーム中のプラズマ諸量の計測並びにイオンの排出速度の計測システムを開発する.