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完璧なホールスラスタシステムを完成させることを目指して

研究課題Challenges

ホールスラスタの設計則構築             研究とりまとめ:小紫公也

東京大学

  25kWホールスラスタ開発に向けて,流体コードおよびハイブリッドコードを用いた数値シミュレーションおよびその検証のための実験を行っております.同時に代替推進剤・高電圧作動の設計オプション,安定化のための推進剤差動供給機構を行っております.さらに1N級大型ホールスラスタ用のスラストスタンドの開発も併せて行っております.


20A級カソード開発                 研究とりまとめ:船木一幸

首都大学東京深海六五〇〇

ホールスラスタの作動には陰極(電子源)が筆意用不可欠です.25 kW級ホールスラスタでは100Aクラスの電子放出能力を持つ陰極が必要であり,そのためのステップとして20Aの電子放出能力を持つ陰極のカソードを開発します.陰極の候補としては従来から使われているホローカソードの大型化とともに,従来の中和器では考えられないほどの長寿命化,立ち上がりの瞬時化が可能な高周波放電プラズマを用いた電子源の開発を目指しております.


適用シナリオ検討                  研究とりまとめ 中野正勝

首都大学東京深海六五〇〇

宇宙機の軌道最適化(惑星間、地球近傍、地上打ち上げ)を行っています.すなわり 惑星間飛行や地球近傍を飛行する宇宙機が効率よくミッションを達成するためには最適な軌道を選ぶ必要があります。また搭載すべき推進装置に関しても最適なものを選定する必要があります。それを数学的な最適化手法を用いて求めます。 例えば、地球近傍における OTV による軌道輸送の解析を地球の偏平、地球の影、バンアレン帯の放射線劣化を考慮した GTO から GEO への軌道移行のためにはどの経路が最適化なのかを研究しております


スマート電源開発                   研究とりまとめ:各務聡

活動報告写真

アノードレーヤースラスタは、放電振動が起きやすく、その安定化が課題である。本研究では安定な作 動域のマッピングにより自動的に安定作動を実現するスマート電源の開発を行っております.


クラスタ作動時の作動確認              研究とりまとめ:宮坂武志

岐阜大学

複数のスラスタを束ねて作動させるクラスタ化.冗長性やトルクのキャンセルなどメリットは大きいが,それぞれのイオンビームが干渉し,それに伴う作動特性・性能への影響評価が必要となる.そこで干渉領域による電子,磁力線,イオン干渉による影響を数値解析により評価するとともに,実機を用いて検証する..


高比推力型ホールスラスタの開発           研究とりまとめ:田原弘一

THT

ホールスラスタにおいて,イオンエンジンに匹敵する高比推力(3,000秒以上)の達成、長寿命化(10,000時間以上(寿命は加速チャネル損耗量に依存))が達成されれば,大型商業衛星用の姿勢制御スラスタのみならず,深宇宙探査用主推進スラスタとしてホールスラスタが性能面、システム面で優位に立つため,イオンエンジンに取って代わる.このように,国内外の今後のスラスタ利用の動向、ミッション設計を大きく変える可能性を秘めている高比推力型の開発を行う.



寿命評価システムの開発
               研究とりまとめ:山本直嗣

九州大学

ホールスラスタの性能として重要な寿命の評価システムをCSU(コロラド州立大学)のYalin教授と共同で開発する.このシステムには,光学測定法(CRDS法)によって行う.また,ホールスラスタ内部のプラズマ診断やホールスラスタから噴出されるイオンビーム中のプラズマ諸量の計測並びにイオンの排出速度の計測システムを開発する.