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完璧なホールスラスタシステムを完成させることを目指して

In Space Propulsion

In Space propulsionとは

  有人火星探査など,今後想定されるミッションにおいて,従来の「地上~周回軌道」間の輸送システムに加え、輸送効率の観点から「軌道~軌道」間の先進輸送システム技術が必要となってきている.この先進輸送システムの有力な候補として,大型電気推進システムが挙げられる.大電力電気推進を開発するに当たり,関連する大学や研究機関とAll-Japanの研究体制を維持しつつ、ゴール(出口)に向け選択と集中を効かせた戦略的な道のりである「共通技術ロードマップ」に基づき,それを実行できるレベルの電気推進技術獲得を目指した効率的な研究開発計画をJAXAが推進している.
 平成24年度に重点的に開発する大型電気推進として, MPD/DCアークジェット とホールスラスタが選ばれた.またヘリコン波推進機やアークジェットなども課題研究として選ばれている.
 マイルストーンとして,以下の提案がされている.

2014年:選定した具体的仕様数個に基づき、スケールアップ研究を行う中で試験装置を建設
2016~2018年:方式を選定し、デモ機開発に着手する【全電化静止衛星バス開発着手】
2018~2020年:フライトデモを行う【月やEML1,2にISSの一部などを電気推進で輸送】
2023年:SEP1相当のシステムフィージビリティを見極める
2028年:開発完了+フライト



また,目標とするミッションとして,以下の三つのミッションを考えているとのこと

A)全電化静止衛星バス
B)月やEML1,2にISSの一部などを電気推進で輸送
C)国際宇宙探査ロードマップ(GER)のAsteroid-nextミッションの一翼を担う軌道間輸送システム