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新たな電気推進の開発を目指して

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超小型人工衛星

 現在、宇宙開発において小型衛星の打ち上げが活発化している。小型衛星とは明確な定義は無いが、一般的には重量がおおむね500 kg以下の人工衛星のことを指す。小型衛星のメリットは、中・大型衛星に比べ、開発期間が短く、コストが低い点である。現在、国の予算内で中・大型衛星のみを用いると、打ち上げ可能な衛星数が限られてニーズを十分に満たせず、衛星打ち上げコストが高いことにより宇宙事業への新規参入やビジネス化を妨げる要因となってしまうという現状がある。また、小型衛星よりさらに小さな超小型衛星も注目を集めている。

超低高度人工衛星

 超低高度衛星は、従来の地球観測用衛星の一般的な高度である500~900 km より低い180~250 kmの高度を飛ぶ衛星である。低い高度を飛ぶことにより地球観測を行う光学センサの分解能を向上させ、電波センサに必要な電力を軽減するメリットがある。しかし、この高度領域ではごく僅かではあるが空気が残っており、従来の衛星では、空気抵抗により短期間で落下してしまう。そのため空気抵抗をキャンセルし続け、 軌道高度を維持することが必要となる。


超低高度人工衛星の推進器

 超小型衛星は推進器は大きさ・電力的な制約から、推進器を搭載しないものがほとんどであった。しかし、近年「ほどよし 3号&4号」や、「PROCYON」などのように推進器を搭載した超小型衛星もでできた。しかし、依然として超小型衛星に搭載可能な推進器は開発の余地がある。例えば、超小型衛星による超低高度飛行を想定し、図のような衛星を想定すると、要求される推進器の性能は消費電力10 W以下で推力1 mNとなる。このような要求性能を満たす推進器を開発することが、本研究の目的である。


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